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伊良原ダム管理出張所様

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ダム管理のための活用事例
2018年2月導入

伊良原ダム管理出張所 様(福岡県)
〒824-0251 福岡県京都郡みやこ町犀川下伊良原1042-3
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ダムの安全な放流のために欠かせないMCA 無線!!

伊良原ダム様には2018年2月にMCA無線をご導入いただきました。MCA無線導入に至った経緯や利用方法等について伊良原ダム管理出張所様にお話を伺いました。(取材日2021年7月14日)

伊良原ダムのプロフィール

伊良原(いらはら)ダムは福岡県京都郡みやこ町の南部に位置し、二級河川、秡川の上流域に所在する県営のダムです。洪水の調節並びに田川・京築地区水道企業団へ上水道水の供給、農業用水の確保、川の水量の安定化を目的とする多目的ダムです。祓川は急流であるため、豪雨により河川が氾濫し、たびたび大きな被害が出ていました。その一方で渇水による深刻な水不足も問題となっていたことから水資源確保のため、伊良原ダムが建設されることとなりました。1974年に事業を開始し44年の歳月と総事業費758億円をかけ2018年3月に竣工しました。

 ダムは何のためにあるの?

 ダムは『治水』(洪水被害の軽減・防止)、『利水』(上水道用水・農業用水・工業用水)、『水力発電』、『河川環境の保全』のために建設されています。河川に適切な流量を放流することで、下流地域の洪水被害を防ぎ、生活に必要な水資源の確保に貢献しています。またダムを観光資源としても活用されている地域もあります。



MCA 無線導入に至った経緯

当初、自営無線の導入を検討しましたが、整備上の諸課題から他の通信手段を検討しました。検討に当たっては、通信エリアの確保、信頼性、経済性について考慮した結果、MCA無線は、1)ダム保全管理の活動範囲内で通信ができること。2)東日本大震災の際にも利用できた実績があること。3)自治体で市町村防災行政無線の代替手段としても利用され信頼性が高いこと。4)MCA無線の導入には基地局の整備が不要なこと、また、個別や一斉通信等を行うシステム上の機能整備も不要であり、運用上の利用料を考慮しても整備費用等が非常に安価であったことから、MCA無線を導入することになりました。導入後にはMCA 無線局の免許は包括免許であるため、電波法上の無線局の管理がとても簡単なことに驚きました。また、システム整備が省力化されたことから保守経費も節減され非常に助かっています。


 伊良原ダム管理出張所

警報車


車載機取り付けの様子


MCA 無線の活用方法

大雨で洪水が発生した場合やダム放流を行う場合には、事前に関係機関に通知すると共に、河川沿いの警報局のサイレン、スピーカー、赤色灯、放流表示板や、警報車により巡視及び警報活動を行い地域住民へ注意喚起を行っています。警報車には MCA無線を搭載し河川に放流の危険等があれば直ちにダム管理出張所と連絡を取り合い安全な放流を確保しています。 MCA無線はボタンを押すだけで簡単に通話ができ、瞬時に情報共有出来るので安全な放流を行うための警報活動には欠かせない連絡手段です。

システムの特徴

ダムからMCA 無線中継局への上り回線が直接届き難かったため、ダムに設置された福岡県防災行政無線局のマイクロ回線を経由し、山上中継局に設置されたMCA 無線の管理移動局を制御しています。これにより隣接しているMCA 無線中継局に接続し、より確実な通信が可能となっています。


伊良原ダムの湖畔には伊良原の自然を活かした伊良原森林公園・伊良とぴあ親水公園などがあり住民の憩いの場となっています。
伊良原森林公園

伊良原森林公園


将来の展望等

MCA無線の携帯型端末も導入すれば湖内管理時等にも利用でき、さらに便利になると思います。さらに今話題の「MCAアドバンス」は音声だけではなく写真・動画の共有も可能と聞いていますので、ダムの保全管理をより効果的に行うためには「MCAアドバンス」の導入も今後検討してみたいと思っています。


ダムに来んね!ダムカードを配布します!!
福岡県河川管理課が管理する17の治水ダムでは、ダムの役割や効果のことをより知っていただこうと、平成27年3月よりダムを訪問した方に「ダムカード」を配布することにいたしました。カードの大きさや掲載する情報項目などは全国統一様式としており、おもて面はダムの写真、うら面はダムの型式や貯水池の容量といった基本的な情報やダムを建設したときの技術といったダム特有の情報を凝縮して載せています。(令和3年7月時点では、直接配布を休止しています)